タイムアウト東京ブログ

フィンランド出身の記者がレポート、東京で食べるフィンランドの朝ごはん


伝統的な4種のフィンランド料理を一度に楽しめる『フィンランド・ブレックファスト・プレート』(1,400円)

外苑前駅から徒歩3分ほどの場所に、2013年春にオープンしたレストラン、ワールド・ブレックファスト・オールデイ(WORLD BREAKFAST ALLDAY)。「朝ごはんを通して世界を知る」をテーマに、世界各国の朝食メニューを隔月替わりで提供している。朝食時はもちろんのこと、22時の閉店まで1日中「朝ごはん」を楽しむことができる。11月、12月は、北欧・フィンランドの朝食を提供中だ。
※この記事は、タイムアウト東京に在籍するフィンランド人記者が実際に店へ訪れ、東京ではなかなか味わうことができないという、フィンランド料理をレポートする。

小じんまりとしたスペースながら、居心地の良い雰囲気の店内。提供されている『フィンランド・ブレックファスト・プレート』(1,400円)は、米とミルクを合わせたポーリッジのようなものをライ麦ベースの生地で包んで焼き、卵とバターを合わせた「ムナボイ」ソースをのせた「カレリアン・ピーリッカ」というパイ、手作りのミートボールに、フィンランドではクリスマスシーズンに食べる、ビーツ、ポテト、リンゴをマヨネーズのような風味のソースで和えた「ロッソリ」というサラダとマッシュルームが添えられている。


スパイスが香る冬にぴったりのホットクランベリージュース『グロッギ』(400円)

素材はどれも新鮮で、それぞれの料理が一皿に上手くプレゼンテーションされている。手の込んだカレリアン・ピーリッカは、フィンランドで食べられている味がよく再現されており、グレイビーソースにコケモモのジャムを添えたミートボールも、故郷の味が恋しくなると度々訪れているイケアのものより遥かに美味しかった。食事と共に『グロッギ』(400円)という、シナモン、アーモンド、レーズンなどで香り付けしたホットクランベリージュースなども楽しめる他、店頭では、フィンランドのスナックやコーヒーが販売されていた。

実際には、このプレートを「朝食」と呼ぶフィンランド人はいないだろう。(カレリアン・ピーリッカは朝食に出されることもあるが、サラダやミートボールを朝から食べる人は少ない)また、ボリュームに対してこの値段も手頃とは言えない。しかしながら、フィンランド料理にありつく貴重な機会への対価と思えば、そう悪くはない。フィンランドの食に興味がある人は訪れて損はないヴェニューだ。

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