東京で味わうカレーうどん古今東西

“カレーうどん革新ラボ”オープンで広がるカレーうどんの輪

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東京で味わうカレーうどん古今東西

革新庵 ごえてん『冷製カレーうどん』800円

ラーメンや餃子、スイーツなど、東京にはひとつのカテゴリーに特化した食のスポットがいくつか存在する。各地で評判の味がひとつの場所で味わえるというコンセプトは、オープン時に話題を集められる“鉄板”企画だ。2010年6月2日、東京・銀座に、また新たな食の専門スポットが誕生した。『カレーうどん革新ラボ』は日本初の“カレーうどん専門スポット”だ。2010年はカレーうどんが日本全国に広まって100年となる節目の年。そこで、カレーうどんの地位向上と進化を目指して、“カレー”と“うどん”の両業界の有志が集まり『カレーうどん100年革新プロジェクト』を発足、期間限定のアンテナショップをオープンさせたのだ。ここでは、その『カレーうどん革新ラボ』のほか、東京にあるカレーうどん専門店を紹介する。蕎麦、うどん、カレーなど、各専門店のメニューのひとつでしかなかったカレーうどんが進化を遂げている。是非、そのバリエーションを堪能してほしい。

カレーうどんの最先端が味わえる『カレーうどん革新ラボ』

游喜庵 キーマカレーうどん 900円

従来のカレーうどんとは異なる革新的なメニューをひとつの場所に集めた、カレーうどんの情報発信スポット。銀座ベルビア館地下1階に『游喜庵』と『革新庵』という2店舗を置き、それぞれコンセプトの異なるカレーうどんを提供している。またうどんやカレーの物販、料理教室、研究発表会なども展開する予定。

『游喜庵』では水沢うどんの老舗『大澤屋』と、東京のインド料理店『デリー』とのコラボレーションによるカレーうどんを提供。『キーマカレーうどん』は中華の炸醤麺(ジャージャー麺)風で、水沢うどんの上にキーマカレーがかけられている。麺が汁に浸かっていないので、麺とカレーのそれぞれの味を確認した後に混ぜ合わせると、シンプルな組み合わせにも相乗効果があることが分かる。水沢うどんは日本三大うどんのひとつであるだけに、強力なコシと喉ごしの良さが際立つ。

『革新庵』は人気料理研究家、地方の人気うどん店やラーメン店、うどん研究家などが考案した革新的なカレーうどんを提供している。『イタリアンカレーうどん』は人気料理研究家“こうちゃん”こと相田幸二が考案。スパゲティミートソース風のカレーうどんで、ミートソースなのにカレーという不思議なソースに驚かされる。『冷製カレーうどん』は、香川県・高松市にある讃岐うどんの人気店『うどん家五右衛門』が考案。カレールーとうどんに、ゼリー状のだしを絡めて食べる新感覚のカレーうどんだ。ゼリー状のだしはかつおだしで、口に含むと溶けてなくなるよう工夫されている。和風味のカレーうどんはさっぱりとしていて、トッピングされた水菜やきゅうりが後味もさわやかにしてくれる。

カレーうどん革新ラボ
期間:2010年6月27日(日)まで
住所:東京都中央区銀座2-4-6 銀座ベルビア館 地下1階
時間:11時30分から21時00分まで
ウェブ:www.midcity.jp/velviakan/

雑炊風カレーうどんも味わえる『カレーうどん 千吉』

撮影:青木郁

首都圏を中心に13店舗展開しているカレーうどん専門店。来店客の約4割が女性。カレーはかつおをベースにした和風だしにミルクを加えたマイルドな味わい。カレーうどんを注文するとごはんが一緒に出されるため、少しだけ余らせたカレーうどんにごはんを入れ、雑炊風に食べることもできる。千吉は『カレーうどん革新ラボ』にも『冷製カレーうどんサラダ』と『野菜たっぷり塩ちゃんぽんカレーうどん』という革新的なカレーうどんを提供している。

表参道店
住所:東京都港区南青山5-6-25
電話:03-3400-4920
時間:11時00分から翌3時00分まで
ウェブ:www.yoshinoya.com/senkichi/

えび天カレーうどんなら『古奈屋』

撮影:青木郁

芸能プロダクションの社長がうどん作りを習うところからスタートさせ、今や都内を中心に11店舗展開しているカレーうどん専門店。人気メニューはカレーうどんの上に大きなえびの天ぷらがのっている『えび天カレーうどん』。一見するとヘビーな印象だが、お子様ランチのように、食べたいものが一度に食べられる喜びは大きい。牛コラーゲンをゼリー状にかためたトッピングは女性に人気。

巣鴨本店
住所:東京都豊島区巣鴨3-37-1 高岩寺(とげぬき地蔵尊)となり
電話:03-3940-6180
時間:11時00分から20時00分まで(L.O. 19時30分)
ウェブ:www.konaya.ne.jp/

辛さを調整してくれる『中川屋カレーうどん』

駒沢大学近くにあることから、多くの学生からも支持されているカレーうどん専門店。6社のカレーパウダーを使い、カレーうどん専用のカレー粉を調合。昆布やかつおなどでだしをとり、秘伝の醤油で味を調え、カレーとだしとのブレンド具合で辛さを調整してくれる。穴子天がのったカレーうどんが人気。

駒沢大学店
住所:東京都世田谷区上馬4-4-2 サニービル1階
電話:03-5433-2030
時間:11時00分から25時00分まで(平日)
11時30分から24時00分まで(土・日・祝日)
ウェブ:www.nakagawa-ya.com/

トッピングが豊富な『若鯱家』

撮影:青木郁

“きしめん”や“味噌煮込みうどん”など、うどん文化が根付いている名古屋で人気のうどん店。中でも人気なのがカレーうどん。かつおだしのシンプルな和風カレーうどんだが、トッピングが豊富。ロースカツ、イカフライ、揚げもち、揚げなす、チーズ、エビフライ、温野菜、温玉などがトッピングできる。季節のメニューもあり、『春カレーうどん』は、新じゃがとウインナー、バターがトッピングされている。バターがカレーに溶けてなじむと、よりマイルドな味わいになる。また中日ドラゴンズとのコラボレーションで開発した『ドアラのカレーうどん』は中日ドラゴンズのマスコット“ドアラ”の大好物“ヤングコーン”や“チップス状のパン”などがトッピングされている。首都圏では11店舗展開している。

品川シーサイドフォレスト店
住所:東京都品川区東品川4-12-4 品川シーサイドフォレストシーサイドパークタワー 地下1階 電話:03-3450-8228
時間:平日/11時00分から16時00分、17時00分から23時00分まで
土日祝/11時00分から22時00分まで
ウェブ:www.wakashachiya.co.jp/

東京でカレーうどんを広めた『朝松庵』

カレーうどんが世に登場したのは1908年、場所は大阪だったが、人気はすぐに終息して途絶えてしまったとか。しかし2年後の1910年、東京・目黒区にある蕎麦店『朝松庵』の店主がカレー南蛮とカレーうどんをメニューにのせ、その後、人気が全国に広がったと言われている。

朝松庵
住所:東京都目黒区上目黒2-42-12
電話:03-3712-1807
時間:11時30分から15時00分、17時00分から20時30分

テキスト 基太村京子
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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