パブリックアイ 第5

ウェイン・ネイル(50) 恵比寿駅にて

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パブリックアイ 第5回

ウェイン・ネイル シンガーソングライター

恵比寿には良く来るんですか?

ウェイン:友人のライブを観に良く来ます。恵比寿駅から歩いてすぐの所に『What the Dickens!』というアイリッシュバーがあって、週末は必ずライブをやっているから、外国人がたくさん集まってますよ!

帽子が素敵ですね、赤が好きなんですか?

ウェイン:赤は大好きな色のひとつです。カラフルなのは、人生をハッピーにするよね!

でも、日本人は地味な人が多いと思いませんか?

ウェイン:男性は地味!黒か、白か、グレーか茶色か紺しか着ないから、単色に見える。でも、30代から50代の女性は、ファッションでいかに自分を魅力的に見せるかを良く知っていると思います。日本の男性は、ファッションの領域では女性に絶対勝てないと思うよ!サイズの合わない靴を履いて、ずるずる引きずって歩く音もしょっちゅう聞こえてくるし!(笑)

ウェインさんはどこからいらしたんですか?

ウェイン:ガイアナ共和国です。どこにあるか知ってる?(笑)ベネズエラとブラジルに面した、南アメリカ大陸で唯一英語を公用語にしている国なんですよ。僕は僕以外に、ガイアナ共和国から日本に来ている人を知りません。大使館や領事館も、在トリニダード・トバコ大使館が兼轄しているんです。トリニダード・トバコから来ている知り合いはいますよ。

なぜ東京に来たんですか?

ウェイン:僕はシンガーソングライターなんですが、ロスで日本人の女性に会って、彼女が日本に招待してくれました。その頃、アムステルダムを拠点に活動していたんですが、変化が欲しかった。ヨーロッパから出たかった。旅をしないと、視野がせまくなる。旅をすればするほど、たくさんの異文化に触れることができるから、経験が積み重なって、とてもフレキシブルになれると思います。

日本の文化にも慣れましたか?

ウェイン:もう、東京に住んで12年です。日本は本当に安全な国ですよね。家は八王子にあるんですが、ご近所にもちゃんと馴染んで、“ブレンド イン”していると思いますよ。コツは、自分と違うなと思っても、絶対に悪口を言わないこと!

日本で演奏するのは好きですか?

ウェイン:大好きです。いろんな場所で演奏しますよ。日本人は、英語の歌詞を理解しない、できないことも多いけど、心から感じてくれる。歌詞が分からないのに、僕の歌う愛のバラードを聴いて、涙を流してくれる人もいます。心に触れることができるんです。

日本語を勉強しようとは思わないんですか?

ウェイン:日本語は、右から左に流れていってしまうんですよ。残念だけど、“サイコロジカル ブロック”がかかっているとしか思えません(笑)。

さらに“ウェインさん”から

「日本は19番目に訪れた国で、20番目は韓国でした。その時は、自分が日本に住むことになるなんて、想像もしなかった」

「僕の存在はとてもユニークだ。日本人1億2000万人に対して1人だ。海に落ちる一滴のしずくのようだからこそ、日本のどこにでも行って、いろんな人に会って演奏したいと思っています。ちょっと東京を離れると、僕のように肌の黒い人をテレビでしか観たこともない人がたくさんいるんですよ(笑)」

「ワン ラブ!また近々会おう!」

テキスト 東谷彰子
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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