2010年01月15日 (金) 掲載
1月も半ばに入り、そろそろ正月太りの解消に精を出さねばいけない時期である。今やフィットネスには様々なものがあるが、ここでは日本の伝統文化を取り入れたエクササイズを紹介したい。1987年に結成された創作日本舞踊・孝藤流の2代目、孝藤右近が提案する『阿国ヨガ』と『刀エクササイズ』である。孝藤は、創作舞踊の企画、脚本、演出なども手がけており、二条城・大徳寺・高台寺などでも奉納を行っている。またニューヨーク、台湾など数々の海外公演を成功させており、中国では京劇や雑技団との共演も果たした。日本の伝統的な舞踊や刀使いを、エクササイズに取り入れたきっかけは何だったのか、詳しく話しを聞いた。
どうして、日本舞踊や刀使いなど、日本の伝統的な文化を取り入れたエクササイズを提案されているのでしょうか?
孝藤:私自身、日本の踊りの家に生まれなかったら、その文化に触れるはずもなかったんです。こんなに美しい日本の舞いや刀の精錬された動き、そこから聞こえてくる歴史の声を、私たち一部の人たちのみで味わうことはもったいないなと思い、エクササイズとして、生まれかわったものとして、ふれあいやすい、必要性のあるものとして楽しんでほしいと思いました。結果縁のなかったOLさんや主婦の方がエクササイズとして夢中になり、本格的にそのジャンルへと進む方もいたりします。
自分の目的の一つである「手軽に和を楽しむ仲間をつくること」をテーマに、エクササイズを作り上げています。
『阿国ヨガ』とはどういうエクササイズですか?
孝藤:綺麗な立ち姿と美しい仕草をつくるための「体と筋肉の使い方」を、日本舞踊の体の使い方を参考にしたオリジナルポーズで実践するヨガです。阿国という名前は、私が憧れる歌舞伎の祖、出雲の阿国の人々を魅力した美しさと新しいものを生み出す創造力をあわせ、女性に美しくそして活動的にとつけました。まさに美しさを目指す女性に向けた日本のヨガです。
刀エクササイズとは、どのようなものでしょうか?
孝藤:居合いの型を“ハイパー”なハウスミュージックに合わせて行う、発散系有酸素運動です。腕や手首に負担のない軽い刀を使っています。現在、刀ハイパーエクササイズと刀ビクスと刀スローの3クラスがあり、振りの難易度、運動の強度が違います。刀ハイパーは型をつなげていきますので、全身を大きく使い運動量を上げます。刀ビクスは何度も型を繰り返すことで、同じ筋肉を反復して使い運動量を上げます。刀スローはゆっくりテンポの音を使いじっくり体(筋肉)を絞っていきます。
会員の方は女性限定とさせていただいております。
女性限定なんですね。孝藤さんは、舞台で女形を演じていらっしゃいますが、「女性の美しさ」になにをあげますか?
孝藤:女性の美とは曲線美だと思います。体のラインは、ウエストのクビレでS字カーブの曲線美、仕草もしなやかな曲線を描いたような振る舞いが女性を魅力的にみせると思います。
男性の美しさは、それとは反対に、直線美ですね。直線にすすむ信念に、くねくねしない直線で刀の切れ味のように、スパッとした身のこなしが必要。性格もそうありたいものですね。
さきほど、たくさんの方に日本の文化に触れてほしい、とおっしゃっていましたが、日本の良さとは何だと思いますか?
孝藤:文化に触れることで、歴史の声を聞けることだと思います。文化のひとつひとつに意味があって、歴史があるのです。日本の歴史は実に多様で華やかで、調べていてもわくわくします。
東京で1番好きな場所はどこですか?
孝藤:神楽坂です。情緒あふれ、落ち着いているのがとても好きです。俗世間から離れた歴史を感じ、その意味では浅草も好きですが、とても賑やかなのですから、ゆっくり過ごすにはやはり、神楽坂ですね。
神楽坂を、着物で歩く孝藤さんは素敵そうです。
孝藤:見とれますよ、きっと(笑)。
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