2011年03月22日 (火) 掲載
本名:アシュリー・トンプソン
ユーザーネーム:@survivingnjapan
所在地:静岡
職業:JETプログラムで日本に来ましたが、今はSurviving in Japan: without much Japaneseというウェブサイトで、日本在住の外国人に向けて、生き残るためのアドバイスやハウツーを書いています。その他の執筆・技術などのフリーの仕事に加えて、ジャパンタイムズにも、Lifelinesコラムを書いています。
地震発生時、どこにいましたか。
家にいました。はじめは、バランスを崩しただけかと思っていましたが、部屋の物が少し揺れているのに気がつきました。インターネットをチェックすると、やっぱり地震だったのですが、東京や静岡に近い地域で規模もさほど大きくないと思っていました。気象庁のウェブサイトで見たものは、衝撃的でした。
いつの時点でツイッターを使おうと思いましたか。
地震発生前からすでに、ブログのためにツイッターを開いていましたが、この地域にいる知り合いの地震への反応が知りたかったです。続いて起こった津波警報や津波による破壊、事の重大さに、大勢の人が同じようにショックを受け戸惑いを感じるだろうと思いました。日本語を話さないために事情が分からない人達に、役立つ情報を流す必要があると感じました。ツイッターにはすでにかなりのフォロワーがいたので、情報発信には相応しい場のひとつになると考えました。ユーザー名の‘survivingnjapan’(日本で生き残る)が、結果として、全く新しい意味
を帯びることになりました。
その後、東京での生活はどうですか。
主に、住んでいる街周辺のみの移動で、先週の日曜(3月13日)の午後は夫とちょっとしたハイキングをしました。それ以外は、だいたい家で仕事に精を出しています。いつも通りです。印象に残っている光景といえば、地元の店でも、水や米、トイレットペーパーなどがなくなっていることくらいです。静岡の人達が、そんなに心配するとは思っていませんでしたが、逆もまた真なり、ですね。火曜(15日)の夜に静岡で起きた地震には、みんなも動揺したのではないかしら。大型の東海地震に見舞われる可能性も、いまだにありますから。
ツイッターフォロワーへの情報更新のために、なくてはならない情報源は何でしたか。
オンラインの中継ニュースや津波警報、地震情報、避難所情報などの必要とされそうな情報を、たくさんツイート・リツイートすることからはじめました。週末には、最新ニュースや、寄付・ボランティアの情報も出来るだけ早く流しました。ツイッターやフェイスブック、メールでの情報共有に、みんな協力的で、私もその情報をリツイートやシェアしています。オンラインの中継ニュースや、新聞、いろいろな公的なウェブサイト(気象庁など)がとても役に立っています。他には、ツイッター管理をHootsuite(フートスイート)ですることによって、重要な
情報を得たり、いろんな人との会話が維持しやすくなりました。
正直に、土曜日より以前に“シーベルト”を聞いたことはありましたか。
いいえ!原子力発電所や放射能のことは、全く知りませんでした。今回、夫からの講義も含め、多くを学びました。
多くの人が東京の安全性を心配しています。首都から避難することを考えていますか。現時点での考えを教えて下さい。
今のところ、東京が突然、安全な場所ではなくなったという根拠は見当たりません。放射能レベルは通常よりも上がりましたが、まだ害が生じるほどの重大な変化ではありません。静岡ではこれまでに、放射能レベルの上昇はありませんが、それでも私は、状況を把握するために毎日データの確認はしています。面白いのは、私たちはすでに日常的に放射線にさらされているということです。電子レンジや携帯、コンピューターを考えてみて下さい……。そして、放射線だけではありません。常日ごろから、私たちは有害な化学物質を体内に摂取し、肌に塗ったりしていますが、そのことに疑問を持つ人はそう多くありません。そういうことも含め全体的に見ると、もっと分かりやすいと思います。私はこの放射能の有害性が取るに足らないものだと言っているわけではありません。この問題は、深刻だと思っていますが、多くの要因を考慮に入れているのです。静岡は、東京よりも福島から離れていますが、そこまで遠いわけでもありません。これからも夫といっしょに、事態の進度と変化にあわせて評価をしていきますが、現段階では日本や静岡を離れる理由はありません。
特に紹介しているチャリティ活動やNPO組織はありますか。
チャリティ活動や団体のリストをブログで随時更新したり、支援物資やボランティアに関するたくさんのリンクをツイート・リツイートしたりしています。特定の団体名は紹介しておらず、信頼できる団体を掲示するだけにしています。どこの誰に支援するかを選ぶ根拠は、みんなそれぞれに違うものだと思っているからです。
万事良い方へ向かったとして、近い将来、東京で一番楽しみにしていることは何ですか。
東京だけでなく、日本の再建を楽しみにしています。ここに住んでいる人、日本人も外国人も、さらに大きな共同体意識を持ち(今回、支援のために力を合わせる様子はすばらしかった)元気に、前に進んでいくことを願っています。
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