飯田橋駅
2009年10月28日 (水) 掲載
秋は、芸術の秋、食欲の秋、勉強の秋、運動の秋など、様々な表情を持っている。まれに台風が接近することもあるが、東京では、夏のうだるような暑さは既に引いており、かといって冬のような厳しい寒さもない。ようするにとても過ごしやすい季節というわけだ。しかし、そんな“過ごしやすい秋”を満喫しようと思ってみても、時間は有限なもの。ましてや日々、仕事に、学業にと精を出していれば“重い腰”はなかなか上がりようがない。それならば状況を逆手に取って、ひとつの町で秋を堪能してみるのはどうだろうか。幸い、東京には、様々な文化が集約されている。ひとつの駅の周りに、無数の施設が顔を並べている町も数多くある。飯田橋もそんな町のひとつだ。
まずは駅に注目だ。飯田橋駅はJR(中央・総武線)、東京メトロ(東西、有楽町、南北線)、都営地下鉄(大江戸線)などたくさんの電車が乗り入れているハブステーションだが、ここで注目したいのは、大江戸線の飯田橋駅。同駅の階段・エスカレータの天井には緑色のパイプが複雑な空間を形作っている。これは建築家・渡辺誠の設計によるもので、乗降客に、快適に楽しんでもらう目的などのために、デザインされた。出口のひとつには“葉っぱ”をモチーフにした換気塔も設置されている。
JR飯田橋駅の西口を出れば、東京の下町の風情が残る町・神楽坂が間近にある。早稲田通りをまっすぐに進めば“坂”がつくその名の通り、少しばかり急な登り坂となっている町並みが顔をのぞかせる。通りの両脇には飲食店も多く、フレンチレストラン『ラ・マティエール』や、甘味処『紀の善』、牛料理が堪能できる『牛丸』、日本家屋のイタリアン『リストランテ ラ・バリック トウキョウ』など様々な店が軒を連ねている。
少しばかり水道橋駅の方へと足を運べば、スポーツ洋品店も多い。紅葉を楽しむため、週末に山へと行く予定があるならば、『さかいやスポーツ』などのスポーツ洋品店で一式が揃えられる。ほかスキーショップなどの一般的なスポーツ用品から武具まで、幅広く店があるのが特徴だ。飯田橋駅の程近くにある『コナミスポーツクラブ飯田橋』で汗を流すのもいい。しかし、なんと言っても一番のおすすめは、目白通りを南へと歩き、皇居を周遊する散歩コースだ。
Copyright © 2014 Time Out Tokyo
コメント