建築で巡る東京の教会

目白、富ヶ谷、お茶の水、若林、原宿の教会建築を巡る

イルミネーションクリスマスマーケット、12月に入り、街はクリスマスに向けた準備を始めている。様々な場所がツリーやリーフなどで飾られているが、やはり忘れてはならない場所といえば、教会だろう。イエス・キリストの降誕を祝うための記念日は、クリスチャンにとって特別なもの。もしそんな教会に足を運ぼうと思っていたのであれば、今年はその建物を基準に訪れてみてはどうだろうか。明るく派手なクリスマスもいいが、礼拝のための特別な空間、そんな教会建築を堪能するのもいいだろう。クリスマスに向け、イベントを開催する教会もあるので、この機会に足を運んでほしい。

丹下健三『東京カテドラル聖マリア大聖堂』

目白駅を出て、都営バス5乗り場『新宿駅西口』行き、『椿山荘(関口三丁目)』停留所を降りてすぐの場所にある。すぐ近くには広大な庭園を有する椿山荘がある。カトリック教会、東京教区の大司教が公に儀式を司式する教会。特異な形状をした大聖堂は上空から眺めるとクロスの形をしており、掘りぬかれた山のような内部には、薄暗く荘厳な空間が広がっている。その圧倒的な空間を利用したパフォーマンスや、コンサートなどのイベントも開催されている。設計は、東京都庁舎やフジテレビ本社ビルなどで知られる丹下健三が担当した。

12月6日(月)19時から、大聖堂にてクリスマスチャリティコンサートが行われる。

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槇文彦『東京キリストの教会』

代々木八幡駅、代々木公園駅を出て、山手通りをまっすぐ南へ10分ほどの場所にある。礼拝は日本語と英語で行われており、韓国語と中国語にも同時通訳している。夏のキャンプやクリスマス会など、子どものクラスが充実している。礼拝堂に光を採り入れるため全面が窓になった建物は、青山・スパイラル、テレビ朝日本社ビル、幕張メッセなどと手がけた槇文彦の設計。

12月25日(土)、17時00分より、クリスマス礼拝が行われる。 クリスマスの説教や特別なパフォーマンスが披露される。

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ビザンティン様式『ニコライ堂』

御茶ノ水駅のほど近く、本郷通り沿いにある。この東京復活大聖堂は、ロシアから正教伝道のために来日しニコライ(1836-1912)が建立にあたったことから、通称ニコライ堂と呼ばれている。日本最大の正教会の大聖堂をもち、ビザンティン様式の建物は国の重要文化財に指定されている。平日の午後は拝観を受けつけている。

12月24日(金)は降誕祭が行われる予定。

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アントニン・レーモンド『東京聖十字教会』

松陰神社前駅のほど近く、住宅街の一角にある小さな教会。地域に根ざした活動を続け、日曜礼拝や教会学校を開いている。この教会の特徴は、その形状。合板を用いた合掌造り風の建物で、前面にはステンドグラスの大きな窓がある。設計は、フランク・ロイド・ライトの元で学んだアントニン・レーモンド。

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アンリ・ゲイダン『日本基督教団 原宿教会』

外苑前駅を出て外苑西通りを千駄ヶ谷方面へ、徒歩10分ほどの場所にある。元旦、イースター、母の日など、様々な記念日に礼拝を行っている。波のように切り取られたコンクリートが特徴的なこの建物は、アンリ・ゲイダン+金子文子/シィエル・ルージュ・クレアシオンが担当した。建物内部も同じ形状をしており、入り口からはユニークな天井がうかがえる。付近にはブラジル大使館やワタリウム美術館があり、青山、原宿などのスポットも近い。

12月24日(金)にクリスマス・イヴ燭火賛美礼拝が行われる。

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テキスト / 撮影 Takeshi Tojo
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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