東京の冬の祭りを楽しむ(2012

酉の市やどぶろく祭、東京の祭りへ行こう

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東京の冬の祭りを楽しむ(2012)

日もだいぶ短くなる頃、立冬を越えてからの冬の東京では、さまざまな祭りが行われる。にぎやかなかけ声や神社を照らすライトの光、屋台で作られる食べ物のいい匂い。祭りは江戸っ子でなくても、思わず立ち寄りたくなる不思議な要素をたくさん持っている。中でもこの時期は、本格的な冬の到来を知らせる酉の市が有名だ。東京を中心に関東で行われる伝統的な祭りで、毎年11月の酉の日に各所の鷲神社、大鳥神社で行われている。開運招福や商売繁盛を願い、開運をかきこむとされる熊手を売る露店が並ぶ。熊手商はそれぞれのデザインを競い合っているので、見ているだけでも楽しい。ひとつ購入しなくなったなら、まずは小さめで細かく作りこんであるものがおすすめだ。値段交渉は腕次第。購入すると熊手商のかけ声で手締めをしてくれる。屋台もたくさん並んでいるので、冷えた体をあたためるのに一杯、そんな楽しみ方もある。東京の伝統的な冬の祭りを紹介する。

浅草酉の市(長國寺、鷲神社)

2012年11月8日(木)一の酉
2012年11月20日(火)二の酉

江戸時代から続く全国的にも有名な酉の市。鷲神社は酉の市発祥の神社としても知られている。『浅草酉の市』は隣り合う神様と仏様両方のおとりさまにご利益をお願いできることから、毎年多くの人々で賑わう。長國寺では、金運大熊手守のほかにも、縁起菓子、「にぎり福」と寺紋を焼き入れた「ミニどら焼」が人気だ。

長國寺の詳細、地図
鷲神社の詳細、地図



目黒大鳥神社の酉の市

2012年11月8日(木)一の酉
2012年11月20日(火)二の酉

社名が「大取」に通じ、宝物を大きく取り込むという商売繁盛開運招福の神様として信仰を集める神社。一、二の酉両日とも19時から社殿で太々神楽、熊手の舞が奉納される。

大鳥神社の詳細、地図



大酉祭(花園神社)

2012年11月7日(水)一の酉 前夜祭
2012年11月8日(木)一の酉 本祭
2012年11月19日(月)二の酉 前夜祭
2012年11月20日(火)二の酉 本祭

熊手の露店が約60店舗、その他が約200店舗並ぶ大規模な酉の市。花園神社名物、見世物小屋が出るのもここならでは。

花園神社の詳細、地図



渋谷宮益御嶽神社の酉の市

2012年11月8日(木)一の酉
2012年11月20日(火)二の酉

渋谷の宮益坂の中央あたりにあり、日本狼の狛犬が出迎えてくれる神社。一、二の酉両日とも10時から熊手の露天が出始める。

渋谷宮益御嶽神社の詳細、地図



波除稲荷神社 新嘗祭

2012年11月23日(金・祝)

築地の波除稲荷神社の御神饌田が石川県鶴来町にあり、5月6日のお田植祭、8月26日の抜穂祭を経て収穫された新米、稲穂を御神前にお供えし、神様に感謝する祭り。この米で作られた澄酒『波除』は翌年6月の大祭に、にごり酒『幸穂』は新嘗祭にお供えされる。

波除稲荷神社 新嘗祭の詳細



品川神社 新嘗祭

2012年11月23日(金・祝)

品川神社で開催される作物の収穫を感謝する祭りで、社殿では「太太神楽」が奉納される。1570年頃から行われている伝統的な祭りで、1600年には徳川家康が関ヶ原の合戦に出陣する際に、勝利を祈願して奉納したとも伝えられている。その時の祈願成就の御礼として奉納された面などが現存する。

品川神社 新嘗祭



小網神社 どぶろく祭

2012年11月28日(水)

新穀豊作に感謝する新嘗祭に由来する祭り。新米で醸したどぶろくを神前に供えた後、参拝者にふるまう。12時30分から奉納される里神楽舞は、国重要無形民俗文化財に指定されている。強運厄除守のみみずくや茅の輪守が授与される。

小網神社 どぶろく祭の詳細



海雲寺 千躰荒神秋季大祭

2012年11月27日(火)、28日(水)

品川の千躰荒神は、江戸時代からかまどの神様、台所の守護神として多くの人々から信仰されている。この荒神は、火と水を守る台所の神。台所に祀ると、一切の災難を除き、衣食住に困らないとされる。この祭は、千躰荒神王が御開帳となり、護摩修行が行われる。かまどにちなんだ縁起菓子、「釜おこし」が人気。

海雲寺 千躰荒神秋季大祭の詳細

テキスト 寺田愛
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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