2009年10月23日 (金) 掲載
クリスマスパーティの主役ともいえるスイーツの予約販売が続々とスタートしている。これからはじまる華やかなイルミネーションを先取りするかのように並んだ、今年の新作クリスマスケーキ。味が良いのはもちろんだが、さまざまな趣向が凝らされていて、目移りするほどのラインナップだ。『ピエール・エルメパリ』のテーマは『凛-Audace-』。エルメによれば今回は100種類以上の新作に“勇気凛々”の気持ちで取り組んだとのことだ。失敗を恐れず新たに組み立てられたその味は、柑橘のフレッシュさがアクセントとなり、甘みを爽やかに引き立たせている。エルメの定番クリスマスケーキ、『ミルフィユ プラリネ』は、サンタに扮したエルメがデコレートされていて、とてもユニークだ。
9月にリニューアルオープンした『ラ・メゾン・デュ・ショコラ』のクリスマス限定コレクションは、『Nuit d’etoiles -星空の夜-』と題された。クリエイティブディレクターであるジル・マルシャルが、あたたかな暖炉の炎やホームメイドのホットチョコレートなど、幼少期を過ごした故郷ロレーヌでのクリスマスの思い出を込めた。 ロレーヌと言えば、郷土料理『キッシュ・ロレーヌ』を思い起こす方もいるかもしれないが、ジルによれば「食道楽を喜ばす優れた食材が集まる街」だそうだ。彼のコレクションの中でも、ひときわかわいらしいのが『ショコラ・カレンダー』。24日分のキュービックカレンダーは、 窓をあつらえた24のキューブ形ボックスでできていて、その一つ一つにキャラメル、プラリネ、アーモンドチョコレートなどが詰められている。1日1個味わいながら、クリスマスまでのカウントダウンを楽しみたい。
デンマーク王室のデザートシェフであるモーテン・ヘイバーグのパティスリー『デザート サーカス』のクリスマスケーキは、100台限定での販売となっている。王室のウェディング用に作られたケーキをアレンジした『ホワイトクリスマス ケーキ』は、デンマークのロイヤルファミリーを除いては、日本でしか食べることができないプレミアムなもの。ホワイトチョコレートのムースに苺とラズベリーのジュレ、アーモンドビスキュイ、レモンコンフィチュールが層をなした高貴な味だ。また、しっかりとした食べ応えが人気のヘイバーグショートケーキも『ピンク・クリスマスケー キ』として期間限定で登場する。ふわふわのスポンジ生地ではなく、ぎゅっと詰まった重厚な生地が、ラズベリークリームでデコレーションされている。 キハチからは人気のロールケーキが2種類、クリスマス限定で登場する。『クリスマスロールホワイトクリーム』はしっとりとしたショコラ生地に、オレンジマンゴークリームが巻かれている。『クリスマスロール ショコラクリーム』は、白ごまペーストを加えたコクのある生地に、ショコラクリームが巻かれている。たっぷりと入ったクリームは口溶けが良く、とても品が良い。飾りつけもシンプルなので、大人の集うクリスマスに似合う。そして、クリスマスの4週間前の『Advante(アドヴェント)』の時期から、少しずつスライスしながら楽しむ『シュトーレン』は、じっくり漬け込んだドライフルーツとナッツがふんだんに使われていて、とてもリッチな味で楽しませてくれる。
最後に、アイスクリームを使ったクリスマスケーキを紹介したい。『ハーゲンダッツ・ラ・メゾン銀座』では、ホームパーティを華やかに彩るクリスマスセットが4種類販売される。セットには、手軽にハンドメイド気分が楽しめるアイスクリームケーキの材料が揃っている。『ハンドメイド・ストロベリーケーキセット』には、丸型のバニラアイスクリームケーキとデコレーションキットに、イチゴを贅沢に使用したハーゲンダッツオリジナルのストロベリーコンポートがセットになっている。『ハンドメイドヘクセンハウスアイスクリームセット』には、ハーゲンダッツアイスクリームとオリジナルアイスクリームディッパー 、そして、はちみつを練りこんだクッキーを使ってお菓子の家を組み立てるキットがセットになっている。どちらのセットも3、4人用。
『パティスリー界のピカソ』と賞賛されるフランスのパティシエ・ショコラティエが、自身の名前を掲げるパティスリーショップだ。日本には1998年に第1号店が、紀尾井町のホテルニューオータニにオープンした。エルメの右腕といわれるパティシエが常駐し、味覚の喜びと幸福感を追い求めるデザートの味がいつでも楽しめる。
パリの高級チョコレート専門店『ラ・メゾン・デュ・ショコラ』の表参道店が、9月10日に移転オープンする。移転先はクリストフルやロンシャンなど、フランスのエスプリ香る青山通り沿いだ。店内は落ち着いたブラウンを基調としており、カフェも併設され、ゆったりとした雰囲気を感じさせる。クリエイティブ・ディレクターのジル・マルシャルは、アラン・デュカスをはじめ、世界中で活躍するさまざまなシェフたちと、ショコラのメニューを生み出している。日本食にも興味があり、「ぜひとも寿司職人さんとコラボレートしたい」と探究心旺盛だ。“ショコラ寿司”の誕生を心待ちにしていよう。
デンマーク王室のデザートシェフとして活躍するモーテン・ヘイバーグによるパティスリー。今年3月、伊勢丹新宿本店に世界第1号店がオープンした。ヘイバーグは、宮廷内外におけるロイヤルファミリーや国賓のため、特別な料理やケーキを手がけている。2004年におこなわれたデンマーク皇太子のウエディングパーティでも、チョコレートをはじめ全てのデザートを担当した。「ヒュッゲ(デンマーク語で、豊かさやぬくもりのある心地よさ、という意味)な暮らし」を、演出するお菓子を提案している。
熊谷喜八がオーナーシェフのレストランと洋菓子店。熊谷は、銀座東急ホテルを皮切りに、セネガル、モロッコ日本人大使館料理長を経て渡仏。修行を重ねた。1987年には、南青山にKIHACHIをオープンし、KIHACHI流の無国籍料理を生み出した。季節ごとの味が楽しいソフトクリームの販売もある。体に安全で美味しいにこだわったキハチらしく、無香料、無着色、保存料なしで、黒胡麻やはちみつ、バナナなど厳選された素材の味を楽しめる。
ハーゲンダッツのアイスクリームにさまざまな材料を組み合わせることで実現した創造的なメニューを提供する同店。口にした至福の瞬間を味わうという哲学がこめられたフィロソフィーショップだ。旬のフルーツを使ったメニューを季節ごとに楽しめるほか、サラダやガレットなど、シャンパンやワインに合うメニューも用意されている。テイクアウト専用スイーツ『ハーゲンダッツ プリン』と『マカロンビジュー』は、東京でだけ堪能できる味だ。
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