パブリックアイ 第37

鳥居清人(39) 渋谷円山町にて

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パブリックアイ 第37回


鳥居清人 雑煮屋鳥居店主

これからどこへ行くのですか?

鳥居:チャラン・ポ・ランタンのライブを観に行くところです。最近好きになったアーティストなんですけど、日本人だったら、ノスタルジーを感じざるを得ないような曲ばかりなんです。だけど、10代の姉妹が演奏して歌っているのにすごいびっくりしたんです。

他にはどんなアーティストが好きなんですか?

鳥居:もともとEGO-WRAPPIN'が好きで、僕がやっているお店でも、EGO-WRAPPIN'しかかけない!って言ってたんですけど、友人がチャラン・ポ・ランタンを紹介してくれて、はまってしまったんですよね。

どんなお店をやっているのですか?

鳥居:雑煮屋です。『雑煮屋鳥居』というお店です。2009年の12月12日にオープンして、もうすぐ1周年になります。

今日は、お店はお休みなんですか?

鳥居:(笑)今日は、ライブに行った後、22時に開店します。ツイッターで、「チャラン・ポ・ランタンのライブに行くから、今夜は22時開店」とつぶやいてありますから、大丈夫だと思います。それに、夜遅くに混むことが多いんですよ。

それにしても、雑煮屋さんって、珍しいですね。

鳥居:そうですね。もともと僕自身が、お雑煮がとても好きだったんです。商売を始める時に、これが流行りそうとか、売れそうとかという理由で取り組んだら、もしかしたら時間が経ってうまくいかなくなった時に、心が折れてしまうかも、と思って。好きでいつづけられるものは何かを考えました。自分の人生を振り返ったら、雑煮と酒でした。しかも、色々調べたら、雑煮屋なんてなくて、強豪不在、いきなりパイオニアですよ(笑)。

鳥居さんのご出身はどちらですか?

鳥居:もとは京都です。だから、我が家の雑煮は白みそがメイン。あと、親父が東京出身だったから、おすましの雑煮も用意されていました。だから、子どもの頃から、雑煮にはいろんな種類があるんだな、って思っていて。店を始める前に友人に聞いたら、本当に、ひとつとして同じものがなかったんです。

お雑煮はいくらですか?

鳥居:888円です。うちのメニューは、全部ぞろ目で値段を設定してあります。お雑煮は、正月に食べる縁起の良い食べ物だから、末広がりのおめでたい数字を選びました。

おすすめのメニューは何ですか?

鳥居:雑煮は月替わりで、“東の椀”と“西の椀”の2種を用意しています。今は、東の椀が『生海苔の入った千葉風』で、西の椀が『海老芋と京人参の白みそ京風』です。また月が変われば、ほかにも、シャケとかイクラを入れた“新潟風”、カキやブリなどを入れた“広島風”、里芋、梅麩などが入れた“香川風”、赤みそを使う“福井風”とか、色々ありますよ。雑煮以外に、刺身やおつまみもあります。料理には、ホッピーを合わせるのもおすすめですし、なんと言っても、氷にこだわった、渋谷で1番美味しいウーロンハイと緑茶ハイがありますから、ぜひいらしてください。

さらに“清人さん”から

「24歳の時に上京して、当時はバンドをやってました。いつかまた、音楽はやってみたいと思う。ナイスミドルで、わんぱくな感じの音楽を!」

「今日の洋服はPASS THE BATONで買いました。楳図かずおか、ウォーリーを探せ、みたいですよね」

「髪をのばしているのは、願掛けです。『雑煮屋 鳥居』を始める時に、良い物件が見つかりますように、って、坊主から始まって、ここまで伸びました。おかげで良い物件が見つかりました!でも、まだ切りません。サムライっぽくて良いでしょ?縄文って噂もありますが(笑)」

テキスト 東谷彰子
撮影 道辻麻依
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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