2009年09月27日 (日) 掲載
かつての江戸の中心地・浅草と浅草寺は、日本で最も人気の観光地である。東京を訪れる観光客、または彼らをもてなす場合でも、下町風情あふれるこの土地を一度は訪れるはずだ。しかし、古い寺やありふれたお土産屋、食べ物の屋台の裏に、発見すべき浅草はまだたくさんある。
カフェが併設されたアートギャラリー。1868年に造られ、1923年の関東大震災と1945年の東京大空襲をまぬがれた建造物内にある。1997年より国内外のユニークなアーティストを数多く紹介し、工芸をベースにしたアート作品の展示、音楽、ダンスパフォーマンスや、東京大空襲を追悼する『3.10 10万人のことば』のようなマルチメディア・コンテンポラリーダンス・パフォーマンスが毎年行われる。この古い建物自体も魅力的だが、レトロな家具とアートが展示されたヨーロピアンスタイルのオープンカフェでのランチは、終日の観光のつかの間の休憩にぴったりだ。夜はバーに変わり、ライブコンサートや DJ、映画上映も行っている。
住所:東京都台東区雷門2-19-18
電話番号:(03) 3841-0442
営業時間:11:00~24:00(金)~翌2:00(金、祝日前)~22:00(日、平日)
定休日:火曜日
URL : www.gallery-ef.com
観光客は度肝を抜かれ、地元の住民でさえもつい長々と見いってしまう不思議な物体。浅草から隅田川を見ると視界に飛び込んでくるあの建物の上にある大きな金色の物体の正体はいったいなんなのだ。ある者は、あれは魂を表現したものだと言い、またある者は巨大な黄金の男根像だと言う。また別の者は、ジョークまじりに黄金の糞だとも。実は、これは大きな炎を表しており(ビル内にある韓国式焼き肉レストランの名はフラムドール、「黄金の炎」)、隣接する巨大なビール型をしたアサヒビール本社の一部なのだ。この巨大な黄金の物体の後方の、やや小さい4つのレストランが入ったコンプレックスビルこそがアサヒビール・アネックスである。ビル内に2005年にオープンしたレストラン街は、上階になるにしたがって質とバラエティと価格が上がり、1階のカフェスタイルの 23 番地カフェから、最上階のウィスキーサロン月灯りまで様々なスタイルの店が並ぶ。月灯りでは、今月のおすすめウィスキーティスティングセットの他にも、アサヒビールの通常のラインに加えて、隅田川ブリューイングの美味しい地ビールがそろえられている(さっぱりとしたピルスナー・ビール、バナナ色をおびたヴァイツェン、スタウトに似たポーター・ビールなど)。この上質なバーは、自家製ハムやソーセージ、ガーリックライスと美味なステーキなど、充実したフードメニューも魅力のひとつだ。
URL : www.asahi-annex.com
雷門と浅草寺の間を通る仲見世商店街の並びに酒の大桝がある。明るく、オープンで入りやすいこのモダンな日本酒バーは、小洒落た若者で溢れかえっている。エリアの他の呑み屋とは異なり、酒の大桝ではメニューから一瓶を購入することも可能。お気に入りの酒を見つけたら、そのまま持ち帰ることができるのだ。品揃えは季節によって変わり、最近では日本各地の地ビールが40種類以上も加わった。日本酒の数は豊富で、味と風味について詳細な説明があるのはもちろん、詳しいスタッフが説明してくれる。支払いはチケット制になっており、客は入口のレジで飲食のためのチケットを購入する。余ったチケットは100円単位で後日のデートや自宅用の酒の購入にあてることもできる。
住所:東京都台東区浅草1-2-8
電話番号:(03) 5806-3811
営業時間:毎日正午~深夜
URL : http://www.e-daimasu.com/bar/index.html
浅草の中心部から松屋デパート沿いに江戸通りを歩くと、ジャズバー・ソウルトレーンがある。ほぼ連夜、2階のライブハウスではジャズライブが行われ、バーでは幅広い品揃えのウィスキーやドリンクに加えて軽いフィンガーフードもオーダーできる。ミュージシャンによる通常のギグの他、地元のジャズミュージシャンが即興で出演するステージも用意されている。バーは遅くまで営業しているので、最終電車の時刻を過ぎても翌朝の始発電車を待つことができる。
住所:東京都台東区花川戸1-13-16浜松ビル2F
電話番号:(03) 3843-5063
営業時間:19:00~翌2:00(平日)、~翌4:00(金、土)
定休日:日曜日
※ライブ 20:00~
※テーブルチャージ ¥500
※ライブ料金はウェブサイトで確認を。
URL : members.at.infoseek.co.jp/soultrane2001/
一日の始まりであろうと、長い夜遊びの締めくくりであろうと、美味しいコーヒーは神様からの贈り物。浅草にはコーヒー店が多い。スターバックスのようなチェーン店から、数十年間も営業しているような小さな家族経営のコーヒー店まで数多くある。NHKの朝の連ドラや人気番組「どっちの料理ショー」にも取り上げられたローヤル珈琲店は、自家焙煎の豆と高級クリームを使用したコーヒーが有名。浅草店は第一号店で、店内はクラシカルなヨーロッパ調で落ち着いている。親戚の観光に一日中つきあった後は、ここで一息いれたい。
住所:東京都台東区浅草1-39-7
電話番号:(03) 3844-3012
営業日:無休
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