“トラ”を見つける東京散歩

2010年の干支、トラを探して東京を歩く

“トラ”を見つける東京散歩

虎屋 押物製「扇面竹虎形」

年賀状が発売されると気になるのが翌年の干支。2010年の干支である寅年にちなみ、東京でもさまざまなイベントが開催され、グッズなども発売されている。トラは日本には生息していない動物でありながら、古くから美術品や物語、祭りなどの行事、そして屋号にまで登場している。それは日本人にとっては憧れの対象や、想像力をかき立てられる特別な動物であったから。現在でも、その姿は時には勇ましく、時にはかわいらしく表現され、親しまれている。 赤坂にある『虎屋』の『虎屋ギャラリー』では、トラを行事、郷土玩具、菓子などさまざまな角度から紹介する「虎屋・寅年・虎づくし」展を、11月30日まで開催している。これだけのものを一堂に集め、鑑賞することができるのは、トラを屋号に持つ『虎屋』ならではの催しだ。『虎屋』でトラを堪能したら、次はほかのトラを探しに出かけよう。東京には、意外にもトラを見つけられるスポットがたくさん隠れている。

お菓子も楽しい!「虎屋・寅年・虎づくし」展 虎屋ギャラリー
老舗和菓子店『虎屋』の『虎屋ギャラリー』で開催中の「虎屋・寅年・虎づくし」展。トラにまつわる行事や民俗芸能の動画や日本各地の虎玩具、江戸時代の虎屋のお菓子を再現したもの、屋号の由来に関する古文書、看板、井籠などを展示している。これにちなみ、赤坂店本店限定で「押物製『寅』」「黄身餡製『寅』」(各420円)を販売している。
日時:2009年11月30日(月)まで 10時00分から17時30分まで 会期中無休
住所:東京都港区赤坂4-9-22 虎屋ビル2階
電話番号:03-3408-2402(虎屋文庫)
料金:無料
ウェブ:www.toraya-group.co.jp/
葛飾柴又寅さん記念館
国民的人気映画『男はつらいよ』の魅力を体感できる、ファンなら一度は訪れたい記念館。2009年12月5日から展示をリニューアルする。当日はイベントが行われ、山田洋次監督のあいさつなどもある。今回のリニューアルでは、第1作以前の「寅さんの子供時代の心象風景」を表現したコーナーが設置される予定だ。(葛飾柴又寅さん記念館の詳細、地図
神楽坂毘沙門天 善国寺
山の手七福神にもなっている『神楽坂毘沙門天 善国寺』。毘沙門天は寅の年、寅の月、寅の日、寅の刻にこの世に生まれたことから、寅毘沙とも呼ばれる。そのため、狛犬ならぬ狛虎が本堂左右に鎮座している。これは江戸後期に作られたのもの。江戸時代からこの地域の人々の信仰を集める毘沙門天像は、1月、5月、9月の寅の日に見ることができる。また、境内では張子寅や寅の絵馬も売られている。(神楽坂毘沙門天 善国寺の詳細、地図
むさし野深大寺窯
深大寺境内にあり陶磁器や土鈴の製造販売をしている窯。中でも人気が高いのが、創業からずっと変わらない製法で作り続けている深大寺土鈴。素焼きの生地に絵付けをしただけの素朴な土鈴で、今でもひとつひとつ手作り。店頭には常時1000種類以上置いている。干支の寅の土鈴は、100種類ほど揃っている。(むさし野深大寺窯の詳細、地図
江戸趣味小玩具 助六
江戸の郷土玩具などを数多く取り揃えている店。浅草の仲見世の中にある。中でも、浅草のオリジナル『ずぼんぼ』は要チェック。1781年頃からこのあたりで売られていた紙製の玩具で、うちわで風を送るとふわふわと面白い動きをする。足の部分はシジミ貝でできていて、これは昔、浅草の隅田川沿いでシジミが採れていたことに由来する。獅子舞の獅子、虎舞の虎の2種類がある。(江戸趣味小玩具 助六の詳細、地図
東京虎カレー 霞ダイニング店
霞ヶ関の忙しいビジネスマンが、おいしいご飯を短時間で食べられるように作られたカレー専門店。店内の壁面には描かれた、大きな虎が目を引く。ここのカレーは、本場のシェフが長年の試行錯誤を重ねてたどり着いた自信作。野菜と果物がベースのルーは、女性客にも好評だ。オリジナルのランチボックスを持参すると、カレーが50円割引きになる。(東京虎カレー 霞ダイニング店の詳細、地図
虎ノ門碑
東京メトロ銀座線『虎ノ門』駅前の外堀通りと、桜田通りの交差点にひっそりとたたずむ虎の像がある。江戸時代、このあたりに虎ノ門という見附があり、それを記念した碑だ。1代目は猫のようにおとなしい印象の像だったが、現在の2代目は勇ましく強い虎に変わっている。(虎ノ門碑の詳細、地図
紙の博物館
旧王子製紙の収蔵資料をベースに作られた、紙をテーマとする世界有数の紙専門博物館。ここでは、11月21日(土)に『和紙で作る干支の寅講習会』が開かれる。紙わらべ作家の高木栄子氏を講師に招き、かわいらしい干支飾りを作るワークショップだ。時間は13時30分から16時30分まで、参加費2,200円(入館料が別途必要)。申し込みは、電話03-3916-2320まで。(紙の博物館 善国寺の詳細、地図
染絵てぬぐい ふじ屋
昔から江戸っ子の必需品であった手ぬぐいを、数多く揃える専門店。常時200種類ほどのオリジナル手ぬぐいを置いている。季節感あふれる絵柄や江戸小紋、京伝てぬぐいなどがある。これからのシーズンは寅の絵柄が店先に並ぶ。お土産やプレゼントに、ちょうどいい。(染絵てぬぐい ふじ屋の詳細、地図
テキスト 寺田愛
※掲載されている情報は公開当時のものです。

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