2011年05月11日 (水) 掲載
第1回は、公園や博物館、マーケットなどに寄り道しながら、ロンドンの主要観光地のほとんどを巡ることができるルートを紹介する。このルートは、時間と季節を問わず走れるが、一番賑やかなボロー・マーケットに寄りたければ、静かな街なみも楽しめる土曜日に走ることをおすすめする。
なお、自転車の交通ルールは国によって異なるため、事前にルールを確認してルール順守で安全にサイクリングを楽しみたい。
スタート地点:ロンドン自然史博物館
ゴール:テートモダン
所要時間:観光スポットで止まらずに走れば約60分
スタート地点はロンドン自然史博物館、もしくは道を挟んだV&A(ヴィクトリア・アルバート博物館)。博物館を見学した後は、エクシビション・ロードをアレクサンドラ・ゲート方面に北上して、ハイド・パークに入る。サーペンタイン湖を渡る前に、ストレッチがてらアルバート・メモリアル、サーペンタイン・ギャラリーそしてプリンセス・オブ・ウェールズ・メモリアル・ファウンテン(ダイアナ妃記念噴水)を訪れよう。サーペンタイン湖を渡ったらサーペンタイン・ロードを右折し、終点のハイド・パーク・コーナーへ。ここはメイフェア地区の南端に位置し、パーク・レーンが合流している、とても交通量の多いロータリー式交差点だ。ハイド・パーク・コーナーに入ったら、2つ目の道を左折し、緑に覆われたコンスティチューション・ヒルを進もう。この道は、日曜日は封鎖されるが、自転車の通行は許されている。そして、この道の右手にそびえ立つとてつもなく大きな壁の向こうにはバッキンガム宮殿がある。バッキンガム宮殿は、ビクトリア女王記念像からがよく見ることができる。観光客がよく記念像によじ登っているのはそのためである。
記念像を周回したら、バードケージ・ウォークを左折し、セント・ジェームズ・パークに沿ってパーラメント・スクエアとビッグ・ベン(国会議事堂)に向けて走ろう。国会議事堂に着いたら、ホワイト・ホールを北上し、厳重に警備されたダウニング・ストリート10番地(首相官邸)を通過。そのまま走ると今度はカメラを手にする観光客を無視するのが得意なホース・ガーズの前を通り、トラファルガー・スクエアのネルソン記念塔に到着する。 トラファルガー・スクエアではストランドを右折してから、かつての新聞街フリート・ストリート方面へ。そしてラドゲイト・サーカスを渡って坂を上ると、そこにあるのは多くのロンドンっ子を魅了するセント・ポール大聖堂。 大聖堂の中に入ると、高さ30メートルにある『囁きの回廊』が面白い。ドーム天井の壁に耳を近付けると、回廊の反対側にいる人のささやき声がよく聞こえる。
再び自転車にまたがり、チープサイドを進んでいくと、週末の穏やかで静かなバンクに到着。ここがあのシティ、別名スクエア・マイルと言われ、投資家や銀行員などのスーツ族で賑わう場所だ。ここからはタワー・ブリッジを目指し、もし時間が許すのであれば、まずはセント・キャサリン埠頭に立ち寄ってみよう。ここはかつて、船荷の盗難を防ぐために広範囲を壁で囲まれてロンドン埠頭の一部だった場所。ロンドン塔はタワー・ブリッジの北端に位置し、そのタワー・ブリッジを渡るとき、運が良ければ、毎週行われる跳ね橋の開橋が見られるかもしれない。
タワー・ブリッジを渡ったらツーリー・ストリートを左折しよう。ロンドン・ダンジョン名物の長蛇の列を通り過ぎ、ロンドン橋とボロー・マーケットに到着したら小休止。マーケットのそばにある地下鉄の入り口付近には広々とした自転車置き場がある。マーケットは木・金・土のみ開いていて、土曜はあり得ないほど混んでいる。ここでの休憩で体力が回復したところで、サウスワーク・ロードを西に進み、グレート・ギルフォード・ストリートを右折するとゴールのテート・モダンに到着だ。
緑美しい公園でリフレッシュし、マーケットでフルーツなどを食べながら、ロンドンの街を楽しんでほしい。
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