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ロボット・レストラン、ゾンビバーからスナックまで、東京の魅力的なディープ・ゾーンを紹介している、都築響一による東京観光案内所。次回は連載著者である都築響一の新刊『ヒップホップの詩人たち』発売を記念して、著者インタビューをリリース予定だ。
THA BLUE HERBのILL-BOSSTINO、田我流、TwiGy、B.I.G.JOE、RUMI、志人、ERAといった、それぞれの街で自分のスタイルを築き、現実を詩(ライム)として紡ぐヒップホップアーティストたちを取り上げた本書をめぐり、ヒップホップ、音楽カルチャーに精通するライターの磯部涼が新刊に込められた都築響一の想いを紐解く。
さて、取材中にインタビュアーである磯部氏から伺ったトラックがあまりにも強烈だったため、是非ここに番外編として紹介したい。それは、ユニクロのヒートテックが好きすぎてラップ・トラック丸々ヒートテックについて朗々と歌っているというもの。まずは、こちらをご覧いただきたい。
YOUNG HASTLE V-Neck T (HeatTech T Remix) PulinPulin&GattsukiMan
これは、YOUNG HASTLEというアーティストがVネック・シャツへの思い入れを歌った『V-Neck T』に対して、富山のアーティストのPulinPulin & GattsukiManがリミックスという形で極寒の北陸より『HeatTech T Remix』として紹介したもの。
リリックには「ストリート・ハスリンの必需品。ポン引き、プッシャー、ティッシュ配り。来てないヤツは常に鼻づまり」や、「極寒の時はズボンにインする、それでいんだ、なんせインナー」といった、ヒートテックへの言及が韻を踏みつつ徹頭徹尾並んでいる。ちなみにプロモ映像の撮影は、富山のユニクロ店内で行われたもののようだ。
2010年に発表されたこのトラック、一時日本語ラップ・ファンの間では話題となっていたが、ユニクロのヒートテックと硬派なラップ・スタイルのギャップの面白さがラップ・ファン以外にも波及し、今なおネット上で話題となっている。Youtubeのコメント欄には「ユニクロから金もらうべきレベルw」との書き込みもあるが、全くスノッブでない、このリアルなヒートテックへの言及は一聴の価値あり。
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