デヴィッド・バーン、ツアー・ドキュメンタリー

今年の1月にU.K.でプレミア上映されて以降、大きな話題となっているデヴィッド・バーンのツアー・ドキュメンタリー『ライド、ライド、ロアー』のDVDが5月31日にリリースされる。
本作はバーンとブライアン・イーノのアルバム『エヴリィシング・ザット・ハップンド・ウィル・ハップン・トゥデイ』に伴うツアーを2008年から2009年にかけて行った際の映像で、監督はYahoo!、Rolling Stone.com、MTV他をクライアントに持つ、有名デザイナーのデヴィッド・ヒルマン・カーティス。
イーノは参加しなかったツアーだが、曲間にはリハーサルシーンやブライアン・イーノも出演するインタビューが収録されている。また、3人のダンサーが全曲ステージでミュージシャンとジョイントし、白い服で統一されたステージングは斬新かつモダンな作りになっており、音楽は勿論巧みな演出も見物だ。

北欧から奏でられる旅の音景色


VESA-MATTI LOIRI 「4+20」

インコグニート、メンバー呼びかけの日本復興ソング

今秋、東京JAZZ 2011への参加も発表された、U.K.ジャズ・ファンク・グループ“インコグニート”のリーダー、ジャン・ポール“ブルーイ”・ モーニックの呼びかけで実現した、東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティソング「 Love Will Find A Way」の配信開始日が、5月31日(火)で正式に決定した。
震災発生後に海外アーティストが来日を相次いでキャンセルするなか、全国6カ所で来日公演を敢行したインコグニート。リーダーのブルーイは、自らアーティストたちへ呼びかけを行い、この奇跡のコラボを実現させた。  
「 Love Will Find A Way」と題されたこの曲にはインコグニートのメンバー10名と東京で録音を開始。同じく来日ツアー中であったラリー・カールトンをはじめ、有坂美香、さかいゆう、SATOMi、つるの剛士、bird、My Little Lover、マリーンなどバラエティに富んだ豪華アーティスト達が参加。さらにイギリス帰国後、オマー、スイング・アウト・シスターのコリーン・ドリューリー、マット・ビアンコのマーク・ライリーらにも協力を仰ぎ、総勢21組30名のアーティストが参加した。
インコグニートらしい愛情こもった美しいメロディとポジティヴなエネルギーが溢れた「Love Will Find A Way」。5月31日(火)よりiTunes Storeにて配信開始。収益全額は日本赤十字社を通じて義援金として寄付される。

蘇る至高のダブ、オーガスタス・パブロ

70年代に活動したジャマイカのルーツレゲエ、ダブのプロデューサーであり、キーボード奏者オーガスタス・パブロ。彼の登場以前は、単なる学習用の楽器であると考えられていたメロディカを、本格的に音楽に取り入れた、おそらくは最初の人物であり、現在でもRasTakashiをはじめ、多くのラスタマンの音に影響を与えている。そんな彼の足跡を辿る「Message Music」が、7月9日に発売される事となった。
再評価に値するパブロのデジタル・プロダクションの中から彼がプロデュースしたインストとダブを厳選収録。ブックレットにはデヴィッド・コリオ氏の写真とピート・ホールズワース氏の解説付きの豪華版だ。
DRY & HEAVYの再結成など、今年の夏も熱くなりそうなDUBシーン、その立役者である彼の功績を、若いレゲエファンも今一度聴いてみてはどうだろう。

東京JAZZ 2011 開催&第1弾発表

今年で10周年を迎える、東京JAZZ 2011の開催が発表された。
毎年豪華な面子を揃えて、国際フォーラム一帯をジャズ一色に染め上げる、丸の内の風物詩ともいえる東京JAZZ。
今年もスーパーベーシスト、マーカス・ミラーが所属するDMS。スタンリー・クラーク・バンドと共作したアルバム「スタンリー・クラーク・バンドfeat.上原ひろみ」がグラミー賞にて「最優秀コンテンポラリー・ジャズ・アルバム」を受賞し、先日ブルーノート東京でのタップダンサー熊谷和徳との公演もUSTREAMで注目を集めた、上原ひろみが、昨秋MICHEL CAMILO BIG BANDでも、その手腕を発揮していたベーシスト、アンソニー・ジャクソンと共に、トリオプロジェクトにて参加。
また、盲目のシンガー・ソングライター、ラウル・ミドンや、インコグニート達も10周年に華を添える。秋の訪れに、是非丸の内に足を運んでは如何だろう。

S.L.A.C.K.達によるドープな新ユニットSick Teamデビュー


S.L.A.C.K.(PSG)、ISSUGI(MONJU)、Budamunkによるヒップホップユニット、Sick Teamがデビューアルバム「Sick Team」を6月2日にリリースする。
メンバーは、早くも今年のベスト・アルバムの呼び名が高い最新作「我時想う愛」が好調なセールスを記録中の奇才ラッパーS.l.a.c.k.。MONJU/DOWN NORTH CAMPとしての活動だけでなく昨年リリースされた2枚目のソロ作『THE JOINT LP』のヒットでソロMCとして確固たる地位を築きつつあるISSUGI。S.l.a.c.k.とのコラボによる同じく昨年リリースのEP『Buda Space』が即完売してプレミア化し、フリーEP『Smoke Deep EP』のリリースで日本のみならず世界中にその名を広く知らしめた注目すべきトラックメイカー、Budamunkの3人。
先行12インチが入荷早々に完売し、早くもストリートを賑わせているこの3者によるユニット、SICK TEAMがついに本格始動。ヒップホップの枠を超え、ジャパニーズ・アンダーグラウンド・シーンで注目を集めているラッパー、S.l.a.c.k.とISSUGI、そしてそのふたりが絶大な信頼を置くマッドな職人Budamunkの手掛けるスモーキーな音世界でシーンを煙に巻く。
客演にはPSGのGAPPERを始め、三人と近しい関係のアーティストが多数参加。海外からもエヴィデンス(ダイレイテッド・ピープルズ)、イラ・J(故ジェイ・ディラの実弟)、そして解かる人には解かるロック・マルシアーノら、コアなヒップホップフリークス筋をうならせる面子が揃っている。
5月25日(水)よりiTunes Storeにてアルバムからの先行曲として“Street Wars”をリリース予定なので、こちらも合わせてチェックしよう。

タイコクラブ 最終出演者 あら恋、DAM-FUNK等3組追加


長野県・こだまの森を舞台に、6月4日(土)から5日(日)までオールナイトで行われる、中毒者続出の人気フェスTAICOCLUB'11の最終ラインナップが発表された。
昨年朝霧JAMでのライブも好評だった、トラックメイカー/鍵盤ハーモニカ奏者の池永正二を中心とした叙情派エレクトロ・ダブ・ユニット、あらかじめ決められた恋人たちへ、ストーンズ・スロウ所属のDAM-FUNK、サニーデイ・サービス再結成も注目を集める曽我部恵一の3組が今回追加された。
MOTOR CITY DRUM ENSEMBLEや、Ricardo Villalobosなどのキャンセルもあったが、こだまの森に鳴り響く音の競演を楽しみにしたい。

WIRE 11 出演者を急遽発表

注目は今年1月の来日公演も記憶に新しい、パリから圧倒的なライヴパフォーマンスで世界中のフロアを席巻しているバンドdOP。宛らロックバンドの様なパフォーマンスで繰り出される、名だたるDJに負けないテクノの音圧は必見だ。
また、ベルリン勢からはBEN KLOCK、DANIEL STEINBERG、LEN FAKI、WESTBAM、フランク・ムラーのプロジェクトBEROSHIMA。FREAKS MUSIC FESTIVAL'11でも会場を熱く盛り上げたRADIO SLAVEも昨年に引き続き登場する。 オフィシャルサイトでは、6月25日のチケット一般発売に先駆けて、昨日より先行割引チケットの販売をスタートをしているので、年に一度の国内最大規模のテクノフェスを是非体感しよう。

フジ第6弾 苗場にてGOMA & The JRS復活


FUJI ROCK FESTIVAL'11出演アーティスト第6弾が発表された。
今回一番驚いたのは、ディジュリドゥ奏者GOMAと、椎野恭一や辻コースケ達による、超絶トライバルグルーヴバンド、GOMA&The Jungle Rhythm Sectionの出演である。2009年11月の交通事故の後遺症で高次脳機能障害と診断を受けて活動を休止、以降ソロでのパフォーマンスは何度か行ってきたGOMA。
事故直後にはディジュリドゥが楽器である事すら分からず、バンドでのリハも困難を極めた様だが、「こんな時代だからこそ、この1年8カ月の激闘のなかで、何があっても決してあきらめなかったGOMAとバンドの、ポジティブなメッセージを伝えたい!」と、今回の復活を決定したとのこと。
そして、国内アーティストでは解散を決定した浅井健一率いるSHERBETSや、再結成直後となる、菊池成孔を中心に丈青(from SOIL & "PIMP" SESSIONS)等の新メンバーでリユニオンした、DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDENの出演も注目ではないだろうか。
また、残念ながら、QUEENS OF THE STONE AGE、TANGERINE DREAMのキャンセルも合わせて発表されている。

チボ・マット、10年ぶりの新作を制作中


2001年に行ったライヴを最後に活動休止状態となっていた、本田ゆかと羽鳥美保によるユニット、チボ・マット。今年3月にNYで開催された東北地方太平洋沖地震の被災者へ向けたチャリティーイベントに出演し、待望の復活を果たした彼女達が、ニューアルバムの制作に着手したと、海外メディアが報じた。
同メディアによると、彼女達は99年に発表した「Stereotype A」以来の最新作を、2012年初頭のリリースへ向け、製作期間に入っているとのこと。直近ではLAにてYELLOW MAGIC ORCHESTRAとの共演を含む再結成ツアーを実施するなど、精力的な活動を始めたチボ・マット。来年の夏フェスでの来日など、期待に旨を膨らませながら、続報を待とう。

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