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レッドブル・ミュージック・アカデミー Day.3 (+番外編)

マドリード滞在も丸一日過ごせるのは本日が最後。日中のアカデミーでの動きはなく、夜のイベントまで自由行動です。キツい時差ボケの中、朝無理矢理起きて近くのベーカリーでソイラテとバゲットを、そしてスーパーでオレンジを朝食用に買いに行きました。英語は何となく通じるものの、やはりメインはスペイン語。悲しい事にさっぱり分かりません。こんにちはとありがとうをバカの一つ覚えの如く繰り返し、いつかスペイン語も勉強しようと心に誓いました。ちなみに、ソイラテはcafé con leche de sojaと言います。sojaのjの発音がフランス語のようで日本人には限りなく難しいです。

そんな事はさておき、せっかくなので街歩きをしようと地図を片手にホテルを出て、ソフィア王妃芸術センター(Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía)を目指しました。先日、アネノンとモートン・サボトニックがパフォーマンスを行った芸術センターです。元々は病院だったというかなり大きな施設です。この日は午後2時半から夜の9時まで入場料が無料だったんですよ!今スペインでは失業率がとても高く、中でも25歳以下の若者の失業率が50%近くという厳しい現実なのですが、さすが美術大国、入場料無料の日が多く設けられているし、失業中の入場料も無料。いいものに触れるとやっぱりインスパイアされるし、明日への活力にもなりますもんね。

本当はこの美術館のすぐ近くに位置するプラド美術館に行きたかったのですが、ホテルに近かったのもあり、すぐ見終わるかなぁなんて思いながら入ったらびっくり。一点一点じっくり観覧していたら数時間は優に過ごせる作品数だし、ピカソやダリ、ミロ、マグリッドの作品が大量に展示されていてアート好きには夢のような空間です。あのゲルニカもカジュアルに展示されていてびっくりでした。(以前はプラド美術館で防弾ガラスに守られていたそうです)マドリードに行かれる際は、是非この美術センターにお立ち寄り下さい。いいものを沢山吸収できますよ!

最終日の自由時間を有意義に過ごし、残すは先日のレクチャーもとても良かったRZA教授のDJイベントです。アカデミーが開催されている文化センターに映画館があるのですが、スクリーンの前にDJセットを構えスタート。スクリーンにはRZAのお友達のVJ作品が投影されていました。映画館で全員着席でRZAのDJセットを聴くという、不思議な空間。着席じゃなかったら全員踊ってましたよね、きっと。50年代のジャジーな感じのナンバーから、M.I.AのPaper Planeといった王道ナンバー、途中では思いっきりテクノなセットになり、〆には最近L.A.でハングアウトしてたという友達のBlack Keysとのコラボナンバーまで、かなり幅広い選曲で楽しかったです。曲間にはアカデミー参加者に対してメッセージを送ったりと、DJ+軽くレクチャーという新しいスタイルのイベントでしたね。こんな学校なら一ヶ月と言わず丸4年でも通いたいものです。


Dan Wilton/Red Bull Content Pool


Dan Wilton/Red Bull Content Pool

本当はこの後、マドリード郊外でエイフェックス・ツインのライブがあったのですが(15,000人収容できるベニューで!)翌日5時台に起きなければいけないうえ、時差ぼけのピークで目も開けていられない状態だったのでホテルに戻ってしまいました。ジャパンメディアチームの他の方達は行ってとても楽しかったとのことだったので、無理してでも行けば良かったと今更後悔です。エイフェックス・ツインですもんねー。行かなきゃですよね!

朝5時台に起き、全員で空港へ向かったのですが経由地のヒースロー空港上空の厚い霧の為フライトが2時間近く遅れ、ヒースローに着いたら成田行きの帰り便を逃すと言う大ピンチに見舞われました。が、運良く夜の別のフライトで帰国する事ができました。こういうハプニングも旅の醍醐味かもしれないですよね…帰国に足掛け何時間かかったのか分かりませんが。

三日間という短い滞在でしたが、ミュージシャンでない私もいい刺激を受けましたし(学ぶ事も多々あり)、様々な人と出会い、将来有望なミュージシャンの方々に直接取材をする事ができ、とてもいい旅でした。近日中に、唯一の日本人参加者であるYosi Horikawaさんのインタビュー、そしてモートン・サボトニックとライブをしたアネノン、80'sのマドンナを彷彿とさせるスタイルのロニカのe-mailインタビューも公開しますので、どうぞお楽しみに!

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