ユアン(上海)
2013年02月06日 (水) 掲載
現在世界39都市で展開中のタイムアウトだが、各都市の編集部がその街で自信をもってすすめるバーと、そこで飲みたい1杯について寄稿した『世界のベストバー33選』をヨーロッパ編、中東編、アジア/パシフィック編、北米/南米編とシリーズで紹介する。 アジア/パシフィック編では、近くて遠いアジアの10都市とオーストラリアから2都市を取り上げる。その土地ならではの素材使いや店づくりに、各都市の個性が見える。旅する気分で読み進めていただきたい。
カザフスタンの首都アルマトイで、人気のバーの1つ『ジェントルマンズ・クオリティ・バー・アジア』は、昔ながらの紳士クラブを彷彿とさせる。洗練された舌を持った男性客が、理想化されたカザフスタンの男性社会を体現しに行く店――もしくは、女性客がそれを笑い飛ばしに行くところだ。バーの隅から、革張りの豪華な内装まで、そのコンセプトは見事に現れているようだ。 印象的なドリンクメニューには400種類以上のカクテルが並び、そのメニューは月ごとに刷新される。この店では、寒い時期であればラムをお湯で割った『グロッグ』や、『ホットワイン』(ザクロジュース、クランベリージュース、ベリーシロップに、果物とスパイスを加えたノンアルコールのバージョンが珍しくておすすめ)もある。しかし、本物の男が求めるのはもちろん伝統的なもの――ウィスキーだ。ここには200種類以上が揃っている。そして、男性的といってもいいくらい大きなグラスで出される『スイカとイチゴのジュース』をチェイサーに頼んでみてほしい。 センヤ・ミカエロヴァ(タイムアウト・アルマトイ)
ジェントルマンズ・クオリティ・バー・アジア(Gentlemen's Quality Bar Asia)
住所:Dostyk 248, Almaty, Kazakhstan
電話:+7 727 387 04 03
ウェブ:www.gqb.kz
万里の長城で採れるハチミツと四川省の花椒をビールに合わせた、『グレート・リープ・ブルーイング』の『ハニー・マー・ゴールド・ビール』は、東洋の古の素材と西洋の近代技術が「北京」としてひとつに融合した飲み物だ。ごった返して、みすぼらしい人たちが溢れている南鑼鼓巷は、世界中の観光客を惹きつけるエリア。入り組んだ路地を進んでいくと、北京で最も風変わりで、かつ影響力のあるブルーイングが見つかる。2010年にオープンした『グレート・リープ・ブルーイング』は、北京で初めて地ビールを出した店ではないが、街中のアマチュアビール醸造家に熱狂を引き起こした。 甘いモルトの『ペール・エール#6』にしろ、黒茶(ヘイチャー)から作られる苦みのきいた『ダンシャン・ウィート』にしろ、ここでは素晴らしい時間(と強い酒)が約束されている。決して安くはないが、がぶが飲むビールとは違う、味わうべきビールである。実際、酒好きからの支持も厚く、この店の創業者であるカール・セッツァーは、ビール作り教室まで始めたくらいだ。 しかし、この店を完璧なものにしているのはその造りだ。中庭は8フィートの壁に囲まれ、植木とテーブルが点在し、ありがたいことに蚊帳が備わっているので、避暑には最高の場所だ。寒い季節であれば、親しみやすく温かいスタッフ(ビールのことを溺愛し、客のことを必要悪だと思っているセッツァーを除いて)と居心地のいいカウチがある店内は、寒さから逃れるのに最適な場所になる。 ジェームズ・ウィルキンソン(タイムアウト・北京)
グレート・リープ・ブルーイング(Great Leap Brewing)
住所: 6 Doujiao Hutong, off Dianmenwai Dajie, Dongcheng, Beijing, China
電話:+86 10 5717 1399
ウェブ:www.greatleapbrewing.com
『モンキー・バー』は、地元の風味と今時らしいセンスが上手く交わった、ベンガル地方初のガストロ・パブ(食事のおいしいパブ)だ。まるでジャングルそのものがグラスに詰まっているようなウォッカベースのカクテル『マンガー』を飲んでみてほしい。2012年にこの店がオープンした時には、大きな話題を呼んだ。街で愛される料理のエキスパート、マヌ・チャンドラによるこの店はベンガル初のガストロ・パブとしてもてはやされた。ほぼ毎晩満席になる人気ぶりで、知らない客同士が相席になって雰囲気は盛り上がり、レトロな曲が大音量で流れる。この店のバーテンダーは創造性に富んでおり、地元の素材を独創的なカクテルへと変身させる。グアバ、トウガラシ、コリアンダー、ミント、ウォッカの入った激辛のカクテルもあれば、テキーラに地元の酸っぱいマンゴスチン、新鮮なショウガとブラックソルトを合わせたフローズンカクテル『コクム・ジンジャー・マルガリータ』もある。その中でも、我々が何度も飲みたくなった『マンガー』は、クミンとウォッカ、フレッシュマンゴーを組み合わせたすばらしい1杯だ。 この店はベンガルの停滞したナイトシーンに新しい息吹を吹き込み、親しみやすく、不思議で実験的なカクテルを楽しませてくれる。好きな服で行って、空いた席に座り、カウンターの中にいる魔術師と仲良くしよう。 アムリタ・グプタ(タイムアウト・ベンガル)
モンキー・バー(Monkey Bar)
住所:14/1, Wood Street, Bengaluru, India
電話:+91 80 41116878
エコフレンドリーで上品なカフェバー『ジロ』は、インディーロックバンドと環境NGOによって共同経営されている店。ニューデリーの今を感じさせるコンビネーションだが、この店はリーズナブルな値段の飲み物が目当ての常連、つまり学生、若い専門家、外国人でいつも一杯だ。落ちぶれているが活気がある、創造性溢れる地区ハウズ・カズ・ヴィレッジに新しく加わったこの店は、まるで半年ごとに菜食主義に目覚める自由奔放な友人のようだ。もちろんいい意味でだが。店内はこれといって珍しくもないノスタルジックな雰囲気(レコードプレーヤーや古い雑誌)で満ちているが、本格的にエコフレンドリーな取り組みをしており、そのインテリアに意義を与えている。家具を含む全てがリサイクル品か中古品なのだ。 居心地のいいカフェスペースの横には冷蔵庫とコンロがあり、そのメニューは毎日変わる。レコードプレイヤーからは昔のハリウッドの曲が流れているが、階段を上って屋上のバーへ行くとゆるいエレクトロニカに代わる。ドリンクメニューは簡潔であるものの、本当に必要なものはそろっている。街中のどこでも手に入る『キングフィッシャー』と『デ・リグエール・ラムコーク』は別として、この店の『グリーン・アップル・マティーニ』は、我々がデリーで飲むフルーティなマティーニの中でも素晴らしい出来だ。 甘すぎず、水っぽくなく、鋭く新鮮で上手くバランスがとれている。 シミラン・バーラ(タイムアウト・デリー)
ジロ(Ziro)
住所:24/3 Hauz Khas Village, Delhi, India
電話:+91 11 2656 1268
街の景色を一望にできる『シュガー』は、まっとうな店を渇望していたアイランド・イーストのビジネスマンの間で既に大人気となった。だが、誰にでも入りやすいわけではない。今や香港の飲食業界全体で大人気になりつつたる。高級ホテル『イースト』の32階全てを占めるのは、バー+デッキ+ラウンジに加え、素晴らしい眺望を楽しめるおしゃれな店『シュガー』だ。西にあるノース・ポイントの地平線から、東の方までが一望できる。 外のデッキからは、タイ・タム・カントリー・パークまで広がるクアリー湾が見えるし、その眺めを最大限高めるようにデザインされている。この店は、昼間は入りやすい雰囲気で、夜にはジャジーなハウスビートで満たされた未来的な雰囲気になる。 最高級ホテルにふさわしく、酒の種類は豊富で素晴らしい。特に素晴らしいのはカクテルで、値段も高すぎない。おすすめしたい『フォレスト・サワー』(ウォッカ、クレーム・デ・ムレ、ブドウ、レモン、イチゴ、メープルシロップ)は、驚くほど新鮮で、バランスがとれている独創的な1杯だ。だが、香港最高の酒を味わうなら、デッキで夕日に向かって乾杯しながら飲む『レッド・スカイ・カラー』(ウォッカ、クレーム・ド・カシス、ローズワイン、ラズベリーハニー、ライムにジンジャー)しかないだろう。 マーク・チュン(タイムアウト・香港)
シュガー(Sugar)
住所:2/F, EAST Hotel, 29 Tai Koo Shing Road, Hong Kong
電話:+852 3968 3738
ウェブ:www.sugar-hongkong.com
顎が麻痺しそうに酸っぱいカラマンシー、ライムジュースに干しアンズの組み合わせ。『パレット・パレット』は、ここにラムのショットを入れることで、クアラルンプールではよく知られるコーヒーショップの飲み物を、酒飲みのための鎮静剤に変えた。コロニアル調の店舗兼住宅にあるカラフルなこの店は、控えめだがシャレている。店名から分かるように、芸術家、パフォーマー、ミュージシャンや街の文化人など、さまざまな分野のクリエイターを魅了しているが、店にはうぬぼれた雰囲気や威圧感はない。不思議な壁画や回転木馬、ミスマッチの家具など、内装はアーティスティックな趣向に拍車をかける。 階上ではしばしばインディーズ映画の上映や音楽イベント(ここはクアラルンプールでも数少ない、ダブステップとレゲエの定期イベントのある店だ)が催され、外の席はペットも同伴可能。この店は、クアラルンプールのボディアート、大道芸、LGBTのコミュニティなど、街の多くのサブカルチャーを支えている。しかし、客を惹き付けるのはバーカウンターの中の創造性だ。我々のおすすめ『オー・ボイ』で舌が麻痺したら、トウガラシで燃え立つようなマティーニで覚ますといい。 リム・チー・ワー(タイムアウト・クアラルンプール)
パレット・パレット(Pallet Pallet)
住所:1 Jalan Mesui, off Jalan Nagasari, Kuala Lumpur, Malaysia
電話:+603 2142 2148
ウェブ:www.palatepalette.com
小さな隠れ家のようなバーが多いメルボルンの街で、コーヒーと昔ながらのカクテルが楽しめるスタンディングバーで、『アメリカーノ』(カンパリと甘口のベルモットにソーダ)をすするのは、メルボルンを楽しむための最善の方法だ。ここはおそらく、メルボルンっ子にとって、一番強烈で小さいバーだろう。3席だけのバーには、肩をすくめて入らなければならず、それでも10人でいっぱいになってしまうほど。来た順に接客され、例外はない。そしてトイレは1つだけ。もう数メートル広ければ、バルセロナのように外に出て飲めるのに……と感じるかもしれないが、そうではない。ここに入ることさえ出来れば、バー・アメリカーノはメルボルンで一番信頼できる店だ。本格的なイタリア風の店で、『アメリカーノ』や『オールド・パル』(ライ、甘口のベルモットとカンパリ)などのカクテルがヴィンテージ風の白いレタリングでリストに書かれ、フェルトのピンボードに張られている。床は白黒のタイル貼り、磨き上げられた木が多く使われる店内には、ウォッカを置くのを拒否するという風変わりなバーテンダーがいる。だがここは素敵な店だ。行くのは遅い時間でも早い時間でもいいが、万人にすすめられるわけではない。満員のバーで待つ気骨のある人向けの店だから。 ミッフィ・リグビー(タイムアウト・オーストラリア)
バー・アメリカーノ(Bar Americano)
住所:20 Presgrave Place, Melbourne, Australia
電話:+61 (0)3 9428 0055
ウェブ:www.baramericano.com
『ドーム』は世界でも有数の大都市ムンバイの活き活きとした姿を見せてくれる。街灯の横をビュンビュン走る車、テトラポッドに当たって砕ける波、摩天楼の絶景とアールデコ調のアパートメント。夏の夜に、ここで酒を飲みつつ真っ白なインテリアに目をくらませ、日が沈んで少しずつ明かりの灯る街に囲まれる体験は、たとえそれが50回目であってもまるで初めてのように刺激的だ。足下には青いプールがあり、セクシーな赤い円形のバーと、ついついまったりしてしまうデッキチェアもある。ベッドやソファーに寝そべった常連客は、快楽主義と都会の洗練を体現しているようだ。この店の夜は、スーパーモデル、フェラーリとシャンパンが一度に現実になったようなものだ。たとえ飲んでいるのがキングフィッシャーのパイントであったとしても。しかし忠告しておくと、350ルピー(4.80€)のビールはあまりよくない。1,200ルピー(16.70€)の『ロング・アイランド・アイスティー』は本当に大きいし、強さも飲むのにかかる時間も、ビール3杯分はあろうかというものでおすすめだ。 運よく近くにあるワンケードスタジアムでクリケットの試合があるならば、観衆の応援と道路の渋滞 、そしてスモッグに夕日が沈むという、都市ならではの要素が合わさり、この店をムンバイで一番のバーにする。 レオ・ミラニ(タイムアウト・ムンバイ)
ドーム(Dome)
住所:The InterContinental Marine Drive, 135 Marine Drive, Churchgate, Mumbai, India
電話:+91 22 6639 9999
ウェブ:www.baramericano.com
『ユアン』は上海の飲食業界を大きく前進させる、実験的なカクテルバー。最近の上海のナイトシーンは、外国からの才能や輸入される味に頼らなくなり、新しい生え抜きバーテンダーと地元で生み出されたカクテルを育てているため、中国らしさをより強く感じられる。ジョージ・ネメクは上海を拠点としたバーテンダーで、街の飲食業界の黎明期の構造を変えたことで知られる。彼は2011年のタイムアウト・上海のインタビューで、上海の多くのバーの背後にいる海外(欧米や日本)の才能に頼りすぎず、上海独自のバー文化を確立することが目標だと語った。「最終的には中国人のオーナーが中国人マネージャーを雇い、中国人バーテンダーを育て、中国人客にカクテルを出すようになるのが理想だ」と彼は話した。この店は、その理想が現実になっていると言っていいだろう。地元の伝説、テッド・ヘや2012年のタイムアウト・上海のカクテル選手権で優勝した新進気鋭のジェリー・チャンなど、バーの中にいる才能豊かなバーテンダーたちはいずれも中国人だ。またここでは、中国の素材を取り入れることで、古典的カクテルの足元を揺るがせた。この店の代名詞の1つが、スタンダードカクテルの『マンハッタン』を思い起こさせる『シャオシン・キャヴァリー』だ。バーボンの代わりにスコッチ(シーバス12年)、ベルモットの代わりにクコを浸された紹興酒を使い、そこにオレンジのビターズで風味付けし、古風な清朝の陶器で提供する。最も独創的で、上海で一番中国的なカクテルだ。 アレクサンダー・バーロウ(タイムアウト・上海)
ユアン(Yuan)
住所:17-2 Xiangyang Bei Lu, Jingan district, Shanghai, China
電話:+86 21 6433 0538
ウェブ:www.baramericano.com
『シンガポールスリング』を飲むために、観光客はありがたそうに『ラッフルズ・ホテル』に行くのかもしれないが、もう少し現代的なシンガポールの酒が味わいたいなら『ルーフ』に行くといい。最近リノベーションを終えてからは、地元にインスパイアされたカクテルメニューと、シンガポールで一番美味いつまみのおかげで、この店は年中オープンエアで営業するというはやりを牽引している。繁華街の中心エリアにある『オデオン・タワーズ』最上階に位置する『ルーフ』は、自らがシンガポールで最初のルーフトップバーだと謳っている。東南アジア風の料理とカクテルというメニュー構成と、リラックスした雰囲気から楽しさが伝わってくる店だ。仕事の後の1杯や、腰掛けて素晴らしい景色を眺めるには最高だ(ここからはシンガポール・スリングの生誕地、ラッフルズ・ホテルが見える)。 この店の店長、アーロン・タンや、地元のミクソロジスト、ケン・ルーンによって作られたカクテル以外にも、カラマンシー、ウォッカ、ソーダ、サワー・プラム・シロップとサワー・プラムそのものを入れた名物『シンガポール・サワー』がある。酸味、塩気、甘みと清涼感を全て同時に引き出している1杯だ。南国の天気にはピッタリで、街のスーパーマーケットならどこでも手に入るありふれた素材、サワープラムを使っている数少ない酒の1つだ。 バーウィン・ソン(タイムアウト・シンガポール)
ルーフ(Loof)
住所:Third Floor, Odeon Towers, 331 North Bridge Road, Singapore
電話:+65 6338 8035
ウェブ:www.loof.com.sg
『バクスター・イン』の最高のカクテルは、タップから注がれる『ネグローニ』か『ソルティ・ドッグ』または『オールド・パル』かもしれない。しかし、本当のシドニーの味をシドニーらしいバーで味わいたいなら、地元のビールとウィスキーを頼むべきだ。我々はそれを『アイリッシュ・ハンドカフス(アイルランドの手錠)』と呼んでいる。そう、犯罪歴から逃れるのは大変なのだ。隠れ家のような地下のバーには、365日美味いウィスキーが山積みになっているのでなおさらだ。クラレンス通りの路地の暗闇からのびる行列は『バクスター・イン』に向かっている。厚い絨毯が敷かれ、ジャズとブルース、街で一番音響の良いトイレを備えた、ロウソクの灯る地下のバーだ。見た目はアメリカにあるような、昔のアイリッシュスポーツバーのようだが、ここにはスポーツはなく、ウィスキーはより上等だ。ところで音響効果の話は冗談ではない。タイルと木で覆われたトイレにはそれぞれ専用のPAが備わっていて、 あまりに音が良く気持ちいいので、そこでキャンプを始めてしまいそうなほど。店内(140名ほどが入る)にはテーブルと椅子が点在し、レンガの柱には飲み物を置く小さなレストがついているが、バーをうろつくのがおすすめだ。カクテルも間違いなく美味いのだが、この店の主役ではない。メニューには我々のお気に入り(『サウス・サイズ』『アメリカ—ノ』『トミーズ・マルガリータ』など)が載っていて、頼めばなんでも作ってもらえるし、タップからは生ビールとネグローニが注がれる。鐘が鳴ってめちゃくちゃになる閉店時間までこの店にいるように! ミッフィー・リグビー(タイムアウト・オーストラリア)
バクスター・イン(Baxter Inn)
住所:156 Clarence Street, Sydney, Australia
こだわりのカクテルや、レアなウィスキー、味噌をベースにしたビール……東京には、あらゆる酒呑みを魅了するさまざまな店がある。だが、この街特有のサラリーマンの飲み文化を体感するなら、渋谷にある立ち飲み屋しかないだろう。『富士屋本店』で会計が法外になることはまずない。130年以上前にできた、この古びた地下の立ち飲み屋では、客はカウンターに今夜の予算をドンと置く。そしてスタッフは注文した品を運ぶたびに、そこから代金を引いていくのだ。まずはここでもっとも高い飲み物である、生ビール(450円)でのどを潤し、それから強い酒に移行してみてほしい。日本酒を頼むのもいいが、ここでは焼酎とホッピーというチョイスも捨てがたい。ホッピーとは、ビールの代用品として愛されるオールドスクールな飲み物で、ここ最近若い世代にも支持されている。自分で濃さを調整できるのもいい。オープンキッチンの周りに群がるサラリーマンに加わり、揚げ物の香りに浸りながら、東京のサラリーマンたちに混ざってみるのもいいだろう。 ジェームズ・ハッドフィールド(タイムアウト・東京)
富士屋本店(Fujiyahonten)
住所:2-3 B1 Sakuragaokacho Shibuya-ku Tokyo
電話:+81 3 3461 2128
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