ベストスポット: ナイトライフ・イン・京都

伝統と歴史の街は夜のアクティビティも充実

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ベストスポット: ナイトライフ・イン・京都

ニューヨークが眠らない街であるならば、京都は、ココアの入ったマグカップを片手に、本を読みながら床につくような街だ。素晴らしいナイトクラブは数える程しかない上に、ほとんどが明け方前には閉まってしまう。流行も氷河のようにゆっくりと進み、活気のあるバーの多くは週末でさえも深夜には閉店する。照明が煌煌と照らす夜の街がお望みならば、29分間電車に揺られて大阪へ行った方が良い。

ただ、こじんまりとした京都の街には独特の楽しみ方がある。バーやクラブは小さな地区に集中しているので、店のハシゴが簡単。メジャーなイベントも、東京や他のエリアよりもかなり小さなスペースで公演される。ジェフ・ミルズ、リッチー・ホウティン、フランソワ・K、そして、マスターズ・アット・ワークなどが、3,000人ではなく300人の観衆の前で公演した。

オープンから20年、変わらぬ人気を誇るのが、世界で唯一地下鉄構内にあるナイトクラブ「Club Metro」だ。国際的なミュージシャンをゲストに迎え、ハウス、ジャズ、ヒップホップ、レゲエ、そして、80年代のチーズディスコやドラァグクイーンショーなど、幅広い音楽層のイベントが毎日のように開催される。

「Club Metro」は、10年にわたって京都のクラブをリードしてきたが、最近では「世界World」にも注目が集まっている。イタリアレストランを改装したこのクラブは、当時の石のアーチ型の門がそのまま外装に使われており、700人を収容する。Emma、スギウラム、小沢信一、あるいは、テイ・トウワなどの東京の有名アーティストたちも定期的にこのクラブで演奏するので要チェックだ。

少し北へ行くと「Club Sam & Dave」がある。女性と男性のチャージは異なり、トーガ(古代ローマの男性服)パーティー、ジャック・ダニエルナイト、そして、曲芸的なカクテル作りショーなどを催し、アルコポップ(果汁入り炭酸アルコール)を提供するなどして、20代前半の客に人気の店だ。

このクラブリストを締めくくるに相応しいスポットをいくつか紹介する。「Club Lab Tribe」の巨大な黒い空間は、レイヨ・アンド・ブッシュワカ やDJ Krushのような重量級のアーティストの演奏にはもってこいのスペースだ。「Entertainment Reggae Bar Rub a Dub」は、狭いが快適な地下にあり、DJが回すジャマイカン45sの素晴らしい音を堪能できる。街一番のアバンギャルドなクラブは、「Urban Guild」。レコードショップとが併設している「Japonica」は、ホットなイベントを探すのには好都合な店だ。他にも雑誌「Kansai Scene」や「Kansai Time Out」にもローカルなイベント情報が掲載されている。

ゲイカルチャー

ゲイ文化はまだまだ発展途上なエリアだ。最高のアドバイスは、大阪の堂山町へ行くこと。バー、クラブ、サウナ、風俗街などがある。京都に滞在するなら、最も歓待してくれるゲイバーの「Daria」がお勧めである。

木屋町と先斗町

木屋町と先斗町の通りは、日中は寝ているように静かだが、夜になると活気がみなぎる。木屋町は、若々しくて騒々しい町であり、前述のクラブ「世界 World」、「Sam & Dave」、「Urban Guild」や「Entertainment Reggae Bar Rub a Dub」はここに集束している。先斗町には、洒落た高級店が集まり、カクテルバーや高級レストラン。「フレンチ会席 禊川(みそぎがわ)」がお勧めだ。2つの町を結ぶ通りは活気のあるバーなどが多く存在し、深夜まで賑わっている。

ライブハウス

「ライブハウス」と呼ばれる小さな店では、主に国内アーティストが演奏を行う。なかでも最も人気があり雰囲気の良い場所は、酒醸造所を改造した「磔磔(Taku Taku)」と「拾得(じっとく)」だ。「磔磔」は、「拾得」よりも広く、街の中心部(掲載している地図では南)に位置する。過去にはロイ・エアーズ、ジョン・リー・フッカー、そして、スクリーミン・ジェイ・ホーキンスなどの豪華なアーティストらがここで演奏した。いまは最先端を行く日本人ロック歌手が演奏している。「拾得」は、分かりづらい場所にあるが、一度は足を運んでほしいスポットだ。

Kyoto Shortlist (2009) から翻訳、編集

※掲載されている情報は公開当時のものです。

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