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Beverley Milner
2010年02月25日 (木) 掲載
近年成長が著しい九州の陶業のひとつに、小石原という小さな街から生まれた、小石原ポタリーがある。料理研究家の長尾智子氏と、15名の小石原焼の窯元のコラボレーションにより誕生した、新しい民芸の器だ。以下は長尾氏に聞いたプロジェクトへの参加の経緯と、誇り高き窯元達とのエピソードである。
「 他の業界同様、陶器業界にも進化は必要です。九州に限らず、全国の陶業は年々厳しさを増しています。売り上げは落ち、買い手も陶器の名前や出所を確認しなくなっています。」
「 食事をする時、まず刺激される五感は視覚だと思います。食事とは、味、匂い、形、舌触りなどの全てを感じながら食べるものですが、食べ手がまず感じるのは料理の見た目と、その料理がどのように器に盛られているかです。私は窯元と一緒に工夫し、陶業の復活に少しでも役立ちたいという思いと共に、美しく、コンテンポラリーな作品が作りたいと思いました。」
「 新しい小石原焼を作る事業に、15軒の窯元が参加を希望し、そこに私がプロデュースやコーディネートをするために呼ばれました。そして約2年間で、ひとつの窯元に、カップ、ミルクカップ、ポット、ボール、皿2枚の7つの作品を作っていただきました。」
「 コラボレーションの過程は容易でないこともありますが、その成果は作品に表れつつあると思っています。初めは窯元の方々も半信半疑だったと思います。伝統を守ってきた人たちに、部外者である私が、今までの陶芸のスタイルを変えて欲しいと真っ向から言ったのですから、無理もありません。ディテールに注文が多く、何度も繰り返し試作を要求することに対しては、「なかなかOKしてもらえないからなあ」と、冗談交じりに言ってくれるようにもなりましたが、どうせやるならできるところまで食い下がる、ということを今回は意識したのです。」
「 小石原ポタリーは、毎日家庭で使っていただくことを目的に作っています。私は、食器棚にただ単に飾るだけの食器には全く関心がなく、食器は使われて初めて価値がでるものだと思っています。従って、作品は全て幅広い使い方ができるものに拘り、価格帯もなるべく抑えた設定にしてあります。カップ類は1600円で、少し大きめの皿は1枚3800円です。」
「 現在は福岡にあるスリービーポッターズのみが全商品を取り扱っています。小石原ポタリーに関する詳細は koishiwara.jp/ でご覧いただいて、ご質問があればメールでご連絡下さい。」
福岡市中央区薬院1-8-8 1・2F
電話 092 739 2080
ウェブ www.bbbpotters.com/
ショップ営業時間 11時から20時まで
カフェ営業時間 11時30分から19時30分まで
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